わたしたち双葉の園は、子どもたちの人生の根っことなる乳幼児期に、「自分はかけがえのない存在である」という感覚をもって育ってほしいと願っています。そのために保育者たちは、子どもの人権をしっかりと守り、その存在を肯定的に受け止めます。喜怒哀楽の感情、沸き起こる気持ちや思いを見逃さず、丁寧に寄り添い、その声に耳を傾けます。その毎日の積み重ねによって、子どもの中に「愛されている自覚」が芽生え、その上に「自分を愛する気持ち」が形成されます。自分を愛することができると、その土台の上に、「他者を愛する気持ち」も自然と育ってきます。
すべてを受け止められた子どもたちが、双葉の園で伸び伸びと遊ぶ姿が、私にとって何よりの喜びです。誰にも流されることなく自分の意見や気持ちをしっかりと発信でき、自らの力で動こうとする主体性。そして相手の意見や気持ちも大切にでき、思いやりをもって対話できる社会性。これから未来の社会を作り出していく時に必要とされる力の基礎を、この双葉の園の毎日の生活の中で培っていきたいと思っています。
そしてやがて、平和な社会の担い手として、優しく、強く、生きてほしいと願っています。
双葉の園保育園 園長 川合健生